○松川村在宅介護慰労金支給要綱
平成11年12月22日
規程第7号
(趣旨)
第1 この要綱は,家庭において重度の要介護高齢者又は重度心身障害者(以下「重度の要介護高齢者等」という。)の介護をしている者又は介護をしていた者(以下「介護者」という。)に対して,その労をねぎらい,激励するため慰労金を贈り,これら在宅の重度の要介護高齢者等及びその家族の福祉の向上を図るものとする。
(定義)
第2 この要綱において次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるとおりとする。
(1) 重度の要介護高齢者 65歳以上(その年の12月31日までに65歳になるものを含む。)であって,要介護認定における要介護4又は5に相当する者
(2) 重度心身障害者 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和39年法律第134号)第26条の2の規定による特別障害者手当の支給を受ける者又はこれと同程度以上の障害(日常生活上の諸動作(食事,排泄,移動,着脱衣,その他の身辺処理動作)の介助のほか,家庭内において常に精神的緊張を伴う保護を必要とするものをいう。)を有する在宅の3歳以上の者。子の場合において,同程度以上の障害の認定に当たっては「重度心身障害者介護慰労金受給者認定基準」(別表1)によるものとし,実態調査の総合評価の結果,身辺自立関係が10点,又は身辺自立関係7点以上で他に常時保護を必要とする異常行動若しくは病的発作が2項目以上ある場合に認定するものとする。ただし,特別障害者手当受給者の認定に当っては,特別障害者認定通知書によって代えることができる。
(支給対象者)
ア 11月1日(以下「基準日」という。)において現に重度の要介護高齢者等と同居し介護している場合 | 当該重度の要介護高齢者等を介護している者であって,基準日前1年間に当該重度の要介護高齢者等と同居し,介護していた期間(以下「介護期間」という。)が6月以上ある者 |
イ 基準日においては重度の要介護高齢者等と同居し,介護していないが,基準日前1年間に,介護期間がある場合 | 当該重度の要介護高齢者等を介護していた者であって,基準日前の介護期間の最終日からさかのぼって1年間に,介護期間(前年度に慰労金の支給を受けた者にあっては,その年の10月31日以前の期間を除く。)が6月以上ある者 |
2 前項の介護期間の算定に当っては,入院,施設入所により介護が中断した場合であっても,当該中断期間を除いて介護した期間を通算するものとする。この場合においては,180日をもって6月とみなす。
(慰労金の額)
第4 慰労金の額は,重度の要介護高齢者等1人につき50,000円とする。
(認定申請)
第5 第3の規定による認定を受ける者は,在宅介護慰労金受給資格認定申請書(様式第1号)を村長に提出するものとする。
(支給対象者の決定)
第6 村長は,松川村福祉委員会の意見を聞き支給対象者を決定する。
(慰労金の支給)
第7 慰労金の支給月は,毎年12月とする。
2 重度の要介護高齢者等が死亡した場合にあっても,支給対象者の区分に該当する場合は支給するものとする。
(届出)
第8 慰労金の支給を受ける者(以下「受給者」と いう。)は,次の各号のいずれかに該当するときは,速やかにその旨届け出なければならない。
(1) 第3に規定する用件を備えなくなったとき。
(2) 慰労金の受給を辞退しようとするとき。
(3) 氏名又は住所を変更したとき。
(4) 介護を継承したとき。
(5) 重度の要介護高齢者等が死亡したとき。
(6) 施設等へ入所したとき。
(7) 病状が回復したとき。
2 前項に規定する届け出は,在宅介護者の変更に関する届出書(様式第2号)により行うものとする。
(取り消し)
第9 村長は受給者が第3に規定する用件を備えなくなったと認めるときは,その認定を取り消すものとする。
(慰労金の返還)
第10 村長は,不正の手段により慰労金の支給を受けた者があるときは,当該慰労金を返還させるものとする。
(補則)
第11 この要綱に定めるもののほか,必要な事項は別に定める。
附 則
この要綱は,公布の日から施行し,平成11年4月1日から適用する。
附 則(平成17年要綱第1号)
この要綱は,平成17年4月1日から施行する。
別表1
重度心身障害者介護慰労金受給者認定基準
1 認定事項
ここでいう認定とは,要介護度を評価するものであること。
2 認定の基準
「要介護度」とは,介護の内容が身辺介護に併せて,生命の危険がともなう等の恐れがあって,常に精神的緊張のともなう介護の総和を指すものである。
なお,項目ごとの基準は次のとおりである。
(1) 身辺自立関係
項目 | 全面介護 | 半介護 |
衣服の着脱 | どのような衣類でも着脱に介護を要する。 | 着脱しにくい衣類については手助けが必要である。 |
食事 | どのような食事でもすべてに介護を要する。 | こぼすが何とか自分でできる。 特別食を与えたり,食器に工夫をすれば可能であるが手助けが必要である。 |
排泄 | 排尿を訴えることができない。 便器まで移動することができない。 常時おむつを使用している等総てに介護を要する。 | 日中は自分でできるが夜間は介護を要する。 大便の後始末に介護を要する。排尿を訴えるが用便動作には介護を要する。 |
入浴 | 風呂の出はいりから体を洗うことまですべてに介護を要する。 | 入浴時の着脱から体を洗うことに介護を要する。 |
移動 | 室内の歩行もできず,移動にはすべて介護を要する。 車イス等の乗降には必ず介護を要する。 | 室外の歩行には介護者が必要である。 段差及び凹凸等の障害があるところは,介護を必要である。室外歩行は,おおむね100m以上及び坂道は介護を要する。 |
(2) 異常行動
ア 興奮・乱暴
病的,狂乱状態を差すものであって,欲求不満等の心理的原因による反抗,攻撃的行動は含まないこと。
イ 自傷行為
病的に自分の体に傷をつけ,その行為が生命に危険をともなうものをさすもので,頭をイスに軽くあてる。1~2本の頭髪をむしる等の癖の程度は含まないこと。
ウ 放火・弄火
病的放火癖,危険箇所もわきまえない弄火癖をさすもので,一般にいう火いじり程度は含まないこと。
エ 自殺行為
意図自殺行為,演技的自殺行為を含むが,自殺をほのめかす言動程度は含まないこと。
オ 放浪・徘徊
深夜にわたり,帰ることさえできない状態で,放置すれば危険をともなう恐れのあるものをいい,長時間の散歩,遊び歩き程度のものは含まないこと。
カ 性的異常行為
異性,幼児等に性的行為による危害を加える恐れのあるものをさし,わい談,露出狂,マスターベーション等は含まないこと。
キ 病的発作
医師に厳重な注意を受けている心臓発作,ぜん息発作等生命に危険をともなう発作及びてんかんの大発作をいい,軽微な発作及びヒステリー発作等は含まないこと。